介護の制度周知義務 義務化されたら企業におこることは?
2024.03.25
- お知らせ
介護の制度周知義務 義務化されたら企業におこることは?
国の就業構造基本調査によると、介護・看護を理由とした離職は、22年で10万6千人。
介護を担う従業員は40歳以上が多く、管理職など各部署の中心を担う社員らで、企業にとって離職は大きな痛手です。
国は、企業による積極的な取り組みを促そうと、育児に続いて介護の両立支援についても、義務化の範囲を広げようとしています。
次に義務化されるのは
厚生労働省が次に企業へ期待するのは以下です。
1.40歳となった従業員全員に介護支援制度を周知すること
介護保険料の支払いが始まるのは40歳からです。そのため、40歳になった従業員全員に資料を配付するなどして介護支援の制度について周知することが義務付けられます。
2.介護が必要だと申し出た従業員には、介護支援制度を個別周知&意向確認
みずから家族の介護が必要だと申し出た従業員に対しては、個別に制度を周知し、どの制度を利用したいか、意向を確認することが義務付けられます。
義務化の先におこることは?
では、介護制度の周知を進めた先に、企業ではどんなことが起こるのか?その時に必要となる対策を考えていきましょう。
1.相談窓口の準備
2.制度の整備
3.上司の教育
1.相談窓口の準備について
介護制度の周知を進めたら、まず必要となるのは企業内での相談窓口です。
制度が使えるのだと分かると、今までは制度を使わずに介護を頑張ってきた従業員は自分も使えるものなら使ってみたいと思うものです。
ここで難しいのが、国が介護制度を使えるとしている判断基準です。
国は、労働者の介護休業・介護休暇の取得が制限されてしまわないように、判断基準を作成しています。その判断基準は、従業員が介護をする対象となる家族が、「常時介護を必要とする状態」かどうかです。
つまり、以下の(1)または(2)のいずれかに該当する場合であること。
(1)介護保険制度の要介護状態区分において要介護2以上であること。
(2)状態①~⑫のうち、2が2つ以上または3が1つ以上該当し、かつ、その状態が継続すると認められること。
もし、自分の親や介護する対象の家族が、(1)の要介護認定を受けていて、2以上だったら、問題ありません。
しかし、もしそれ以外だったら?従業員は不安に思います「自分は制度の対象者なのか?」
例えば、良くある質問です。
「自分の親は、要介護1です、認知症の薬を飲み忘れるから、薬を飲んだか見守りたい。介護制度の対象ですか?」
このケース、もしも私の所に上記の相談がはいったとしたら、こう回答します。
「2が2つ当てはまるので介護制度を使ってください。」
一つは、認知症で薬を飲み忘れる場合、⑪薬の内服の「2見守りが必要」に該当。
もう一つは、⑫日常の意思決定「本人に関する重要な意思決定はできない」に該当すると考えます。
慣れしたしんだ日常生活にかんする事項(みたいテレビ番組やその日の献立)に関する意思決定はできるが、本人に関する重要な決定への合意(治療方針への合意)には指示や支援を必要とするに該当し、病院への付き添いが必要と判断するからです。
そのため、2の欄が2つ該当するので、介護制度の対象とする。ということです。
介護は、個々によって状況が違います。そして(2)の常時介護が必要な状態の表に当てはまるのかどうかの判断が、とても難しいのです。
誰かに相談したくても、上司もまだ介護制度のことをよく知りませんし、周りにも使った事のある先輩はいません。
そのため制度が広がり始める時は、まずは相談窓口が必要になるでしょう。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000145708.pdf
次回は
2.制度の整備
3.上司の教育
について考えて行きます。
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written by ラポール校NEW POST
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