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健康経営|従業員から「介護が始まった」と相談されたらどうする? 会社や管理職が出来るサポート2

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2022.11.30

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健康経営|従業員から「介護が始まった」と相談されたらどうする? 会社や管理職が出来るサポート2

50代の男性が怒ったような顔をして相談にいらっしゃいました。
「上司に、親が急に具合が悪くなったから介護をしないといけないと相談に行ったら、『介護の制度のことはよく分からないから、人事に聞いて下さい』と言ってつきはなされました」と。

「制度をよく知らないのはしかたがない。だけど、話くらい聞いてくれてもいいだろ!!」
男性は怒っているのですが、私には泣いているようにも見えて、思わず背中をさすりたくなりました。

さて、今日は、従業員が介護に直面し相談にきたときに、会社として、上司としてどうしたらよいのかを、引き続き考えて行きましょう。

 

会社や管理職ができるサポート

1.前回 介護(プライベート)について話しやすい雰囲気作り
2.前回 従業員が直面している介護現状を把握する
3.今回はココ▶仕事と介護の両立に向けた情報提供
4.今回はココ▶両立しやすい環境整備

 

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3.          仕事と介護の両立に向けた情報提供


 

皆さんは、自社の介護支援制度について、ご存じですか?
「あるのは知っているけれど、どんな内容か知らない」と言う方も多いのではないでしょうか。
現在は、国が仕事と介護が両立できるように、一定の基準を設けています。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/

皆さんの会社には、どのような制度があるのか、一度目を通しておきましょう。

 

従業員から介護の相談があったときには、以下の情報を提供しましょう
●会社の制度
●国の制度
●仕事と介護を両立するための具体策

 

もちろん、全てを上司の皆さんが説明することは難しいでしょう。
でも、どんな制度があって、どこに問い合わせたら分かるのかを、教えることはできます。
まずは、「今、何を調べたらよいのか」を一緒に考えていきましょう。そして、情報がそろってきたら「どうやって両立していくか」を一緒に考えて行きましょう。

 

  • 会社の制度
    会社の制度については、データでの提供もいいですが、紙で提供できるとより親切です。
    介護に直面した従業員は、会社にどんな制度があるのかを、自宅に帰ってから、家族や、ケアマネージャーに見せて相談するからです。
    自分で説明できない場合は、人事の担当者につなぐと思いますが、どんな制度があって、どのように活用できるのかは、上司である皆さんも把握する必要があります。
    実際に会社の中で、どのようにその制度を活用しているのかを、上司である皆さんが理解することは、部下の仕事と介護の両立支援への第一歩です。

  • 国の制度
    前回、従業員の介護の状況についてヒアリングをしてきました。
    まだ、要介護認定を受けていないという従業員には、国の介護支援制度を紹介します。
    要介護認定を受けることが出来れば、介護の専門家の力を借りることにつながります。

    介護の平均期間は約5年。
    従業員自ら介護するのではなく、介護の専門家の力を借りて、部下が「仕事と介護を両立」できるよう促します。

    厚生労働省のHPなどを紹介するのもよいでしょう。

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/

 

  • 仕事と介護の両立をするための具体策
    会社の制度と、国の制度の情報を提供したら、プロの力を借りて介護サービスを組み立てる段階に入っていきます。
    ここからは、「お困り事」に対して、どう会社の制度を活用するか、制度はないけど、会社がサポートできることは何かを話し合っていきます。
    特に、要介護認定を受けるまでの間に、どのように仕事と両立していくのかが大切です。
    要介護認定を受けたら、国の制度を使って受けることができるサービスがたくさんあります。でも、親が倒れてから国の認定を受けるまでにはタイムラグがあります。その期間も従業員は働いています。その期間をどのように過ごしていくのかを一緒に考えることこそ、上司の役目なのではないでしょうか?

 

 

4.両立しやすい環境整備


 

冒頭でご紹介した男性。特に怒っていたのは、同僚からの言葉でした。
「いいよな、○○さんは残業しなくていんだから、俺たちばっかり」と、若い従業員から言われたそうです。

「これまで、真面目に会社で頑張ってきた。できることなら残業して働きたい。でも、定時で家に帰って、車椅子の親をお風呂に入れないといけないんだ。俺が残業するから、代わりに俺の母親の面倒をみてくれよ!」と、私につぶやいていました。

親の変化に対する戸惑い。
残業ができない罪悪感。
これまで頑張ってきたというプライドと喪失感。
慣れない介護へのストレス。

「仕事と介護の両立」は、色んなものが積み重なります。
特に、介護が始まってすぐの、介護体制が構築されるまでの期間は、より精神的なサポートが必要な時期かもしれません。

上司としては「同僚への理解を促す」サポートが必要です

<a href=”https://www.vecteezy.com/free-vector/team”>Vecteezy によるチーム ベクトル</a>

 

誰にだって、両立する時期があります。
子育てかもしれないし、闘病かもしれないし、介護かもしれない。
働く人生の中で、一時、誰かに支えてもらうことで働き続ける事ができる時期がある。
だから、出来るときは誰かを支えよう。
そんな『お互い様の風土』を築くために、本人に了承をとった上で、同僚への理解を深めるためのサポートをとっていきましょう。

「わかってもらえた」という思いが、大変な時期を乗り越える力に変わるように。

『お互い様の風土作り』におすすめのコミュニケーションゲームもあるので、ぜひ企業の皆様は参考にしてみてください。

 

従業員が介護に直面し相談にきたときに、会社として、上司としてどうしたらよいのかを、考えてきました。皆さんの会社にも、声にはだしていないけれど、介護をしている社員がいるかもしれません。会社や管理職ができるサポートについて日頃から準備しておけるといいですね。

1.前回 介護(プライベート)について話しやすい雰囲気作り
2.前回 従業員が直面している介護現状を把握する
3.今回はココ▶仕事と介護の両立に向けた情報提供
4.今回はココ▶両立しやすい環境整備

 

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written by ラポール校
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