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健康経営|従業員から「介護が始まった」と相談されたらどうする? 会社や管理職が出来るサポート

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2022.10.29

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健康経営|従業員から「介護が始まった」と相談されたらどうする? 会社や管理職が出来るサポート

従業員が「介護」が始まったと相談してきたときのサポートについて考えましょう。

 

先日、ある経営者さんに介護支援のお話をしたときに、「介護をしている人は従業員のほんの一部なのだから、それよりももっと多くの従業員が対象となることに予算を使った方がよいのでは?」というお言葉を頂きました。

 

その「ほんの一部」、もしかしたら、皆さんの会社の従業員は、「介護をしているけれど会社には言い出していない」だけかもしれません。

 

実は日本では約350万人が働きながら介護をしています。そして年間10万人が、介護を理由に離職しています。
3年後、2025年には、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になり、皆さんの会社の働き盛りの40代50代、団塊ジュニア世代は「介護」に直面。皆さんの職場では、管理職やベテラン社員層が「介護」を抱えるようになり、「介護」を理由に離職する人も出てくるかもしれません。

 

管理職やベテラン従業員の介護離職は、会社にマイナスの影響を及ぼします。いまや「仕事と介護の両立」は、「従業員が自分で何とかする問題」ではなく、「会社として取り組むべき課題」なのです。会社や管理職として、従業員が介護を一人で抱え込み、介護離職を選択してしまわないように、サポートしていきたいものですね。

 

会社や管理職ができるサポート

  • 今回はココ▶介護(プライベート)について話しやすい雰囲気作り
  • 今回はココ▶従業員が直面している介護現状を把握する
  • 仕事と介護の両立に向けた情報提供
  • 両立しやすい環境整備

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  • 介護(プライベート)について話しやすい雰囲気作り


従業員からの「介護離職の報告」は、ある日突然やってくることがあります。

毎日普通に働いていて、介護をしていることなんて面談でも言っていなかったのに、突然「親を介護しないといけなくなったので辞めます」となるのです。

 

なぜでしょうか?

それは、私たちの心の中に、
・プライベートのことは会社で話すことではない
・評価や昇進に影響するかもしれない
・相談しても無駄だと思う
・迷惑をかけそうで言いにくい
というような気持ちがあるからです。

 

実際に、「会社に介護をしていることを伝えているか?」という質問に対して
伝えていない43.6%
伝えている56.4%
という結果がでています。

出典:リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査2018」をもとに当社作成
https://www.works-i.com/research/works-report/item/180606_jpsed2018data.pdf

 

会社や管理職としては、
「仕事と介護の両立を支援する」というメッセージや
「介護のことを会社で話しても大丈夫だから話してほしい」
と伝え続ける事で、介護していることを、早めに伝えやすい雰囲気をつくっていきたいですね。

 

ここで、よく質問があるのが
「プライベートには干渉してはいけないのではないでしょうか?」
「ハラスメントととられるのではなでしょうか?」というもの。

 

確かに、心配になります。ポイントになるのは、

「プライベートのことを質問する理由や目的をしっかり伝える事」
「従業員の仕事と介護の両立を支援する」という企業姿勢を伝える事」
「従業員との信頼関係を作っておく事」

 

信頼関係構築をサポートしてくれるコミュニケーションゲームもあるので、ぜひ企業の皆様は参考にしてみてください。

>介護離職を防ぐ! 会社ができる心のサポート(2022年9月)

 

 

 

  • 従業員の介護現状把握


では、次に従業員の介護状態を把握するためにどうしたらよいかを考えて行きましょう。

人事部などの担当者や管理職が、介護に直面している従業員の現状を把握することで、必要な会社の制度をお伝えしたり、両立のサポートをすることができ、離職防止の取り組みをすることができます。

では、どのように、質問していけばよいのでしょうか?

 

すでに、介護に直面していて、自分から介護の相談をしてきてくれた従業員に対しては、

「今の状況を教えていただけますか?」をきっかけに
介護の状況
介護保険サービスを受けるための要介護認定について
ケアマネージャーの有無について

聞いていきます。

 

では、介護に直面しているか分からない従業員に対しては、どうしたらよいでしょう?

 

ある会社で、ある日突然介護離職を切り出した男性がいます。
男性は、面談の都度、上司から「介護をしていますか?」と質問を受けていました。男性は「介護はしていません」と答えていました。いったい何があったのでしょうか?

 

実は男性の家庭では、数年前からお父様のことを、お母様が介護していました。

しかし、お母様が癌で入院したことをきっかけに、男性がお父様の介護をすることになったのです。介護が必要な家族はいる、ただ、自分は主となる介護者ではない。だから男性は、介護はしていませんと答えていたのです。

お母様が倒れたことで、お父様のことも、お母様のことも、一人で二人の介護と看護が必要となってしまったのです。

 

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こういったケースは、今後増えてくるかもしれません。面談等で部下に質問するときは、質問の目的を伝えた上で、

例:「ご家族はお元気ですか? 体調やご様子はいかがですか?」と、介護しているかどうかではなく、ご家族の健康状態についてお話を伺ってみましょう。

要介護認定を受けている方だけでなく、要支援で通院の付き添いや生活のサポートが必要な方や、病気で闘病している家族のサポートと仕事の両立に苦しんでいる従業員に気がつく事が出来れば、いち早く介護離職を防ぐ事につながります。

今日は、1,2について考えてきました。
次回は、3,4について一緒に学んでいきましょう。

 

会社や管理職ができるサポート

  • 今回はココ▶介護(プライベート)について話しやすい雰囲気作り
  • 今回はココ▶従業員が直面している介護現状を把握する
  • 仕事と介護の両立に向けた情報提供
  • 両立しやすい環境整備

 

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written by ラポール校
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